看護師を目指す人の中には、誰でも一度くらいはナイチンゲールの逸話を聞いたことがあるはずです。富裕のお嬢様が戦地で傷ついた人々を救っていく、というドラマの設定にあるような実話です。かつての看護師というのは下賤な仕事と思われていましたが、それを今現在の崇高な職業にした人物で、多くの人が憧れを抱くのは当然でしょう。ナイチンゲールがここまで語り継がれたのには、「人を救う」という信念ではないでしょうか。その信念を受け継ぎ、人々の心に寄り添っていれば、きっと彼女のような信頼される看護師になれるでしょう。
資格を取って看護師として働くようになり、理想と現実のギャップに苦しむ人もいます。医療の現場というのは命に関わってくるものなので、単純に大変というだけではなく精神的にダメージを受けることも多々あるのです。さらに救える命が増えてきても、それに伴う費用の高さというものもあり、人の命は平等でありながらも金銭によって左右されてしまうという事実にも直面するでしょう。
現代の医療はナイチンゲールの理想とした精神に反してしまっているところは少なからずあります。それでも看護師としての役割は変わることがなく、患者さんの心の拠り所となる大切な存在です。どんな時でも、理想と現実では大きな差があるものですが、それを埋めることができるのも人なのです。看護の道に違和感を覚えてしまっても、諦めずに進んでいくことがなにより大事です。ナイチンゲールのように自分が手本となり、命を平等に扱い、病から多くの人を救い出す第一人者を目指しましょう。